ヘンプ生地の特徴とは?―ヘンプ麻を採用した理由―
ヘンプを採用しているのには理由があります。
麻植物は約60種ありますが、「麻」とタグ表記される繊維は、リネン(亜麻)とラミー(苧麻)のみで、ヘンプは、「指定外繊維(ヘンプ)」と表記されます。
しかし古来より日本では「麻」というと大麻を指していました。
少々ややこしいので以下より大麻は植物、ヘンプは繊維と表記をわけます。
1.ヘンプの原料は大麻
ヘンプは海外で栽培された産業用大麻の茎からとれる繊維から作られています。
産業用の大麻は人間の精神に影響のある化合物THC(テトラ・ヒドロ・カンナビノール)がほとんど含まれない品種として改良されています。
日本の大麻の品種はほとんどその成分を含んでおりませんでしたので、1万年前から衣食住を支える有用な農作物として大事にしてきました。
江戸時代に入ると綿の台頭により衣服としての影はひそめてきましたが、ヘンプは機能的にとても優れており、ヘンプの原料である大麻は農薬も化学肥料も使わず短期間でぐんぐん育ち、かつ土壌も豊かにしてくれるため、違法ドラッグというイメージから一転、人にも環境にやさしい植物としてサステナブル素材との位置づけで見直され、往年様々な生産分野で応用されております。
2.ヘンプの機能性
地球環境に貢献できる性質でもある大麻は、繊維としての機能性にも優れています。
柔らかい
麻はゴワつくからと懸念されがちですが、それは先にも述べたようにその他の「麻」と混同しているからです。CHORTLEでは、高品質な糸で織られた柔らかくしなやかな生地を採用しております。
- 天然の紫外線カット
ヘンプ100%の生地には紫外線遮断率は95%以上あり、リネンやラミーに比べると格段にその差があります。通常の綿布の30~90%と比較してもUV効果が高いといえます。嬉しいのはその性能がお洗濯をしても失われないことです。
- 耐久性
摩擦や伸ばしても極めて強く、耐久性があるため、古来より漁網や釣り糸として利用されてきました。直射日光にさらしても劣化せず、お洗濯をしても強いのは普段使いができる強みでもあります。
- 速乾性
大麻の繊維がチューブ構造となっており、これは植物の中でも最高レベルの多孔質性だそうです。繊維内に水分を保持し、蒸気として発散されるため、濡れたヘンプを身に着けても肌にストレスを感じません。
- 抗菌性
肌に常駐する雑菌を抑制し、天然の制菌性があるとデータではっきり示されております。アトピーには黄色ブドウ球菌などの悪性菌が繁殖することとお肌のPh値がアルカリ性に傾くことで引き起こされますが、この悪性菌の繁殖を抑制し、さらにお肌を健康な状態の中性もしくは微酸性に保つ働きがあります。アトピーの方にお勧めするのもお分かりいただけると思います。
抗菌性基準3.9以上(繊維評価技術協議会のSEKマーク基準値は2.2)
殺菌活性値MRAS 1.5以上(0以下は制菌性なし)
- 消臭性
アンモニア、酢酸、イソ吉草酸に効果があり、汗の臭いや加齢臭を防いでくれます。
機器分析評価(JIS評価/基準値)
アンモニア98%以上(70%以上減少)
酢酸94%(70%以上減少)
イソ吉草酸95%(85%以上減少)
- 調質性
夏に涼しいというイメージが強いヘンプですが、マタギの厳冬期にも使用されるほど温かい性質も持ち合わせます。相反するようですが、繊維がチューブ構造であるため、暑い夏は汗などの水分を分散し気化熱を奪い冷やしてくれ、一方で冬はチューブ構造内に水分を保持し湿度温度を保ってくれます。
ヘンプは現在では、砂漠化する土地に緑化を図るためにも用いられる植物となりました。
環境にも良い植物、人の体にも優しい繊維としてこれから発展していくことは間違いありません。日本では法律により大麻栽培は免許制になっておりますが、今後世界の情勢を追い風に新たに進展していくことを強く望んでおります。
国産天然素材のお洋服 | CHORTLE
CHORTLE
”着た人の人生を変えられる服”をコンセプトに、機能性がありながらモダンで柔らかな風合いのお洋服をヘンプ、シルク、コットン、リネンなど自然由来の優しい生地のみでお仕立てします。既製品では物足りない方に人気の高い、大量生産品では味わえない感動をお届けするオーダーメイドのご相談も受け付けております。
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